<植木の病害虫>

バラ黒星病(バラ黒点病)

Diplocarpon rosae
バラ黒星病
病葉
2023年7月2日
神奈川県相模原市

バラ黒星病
分生子層 ‘聖火’
2023年6月28日
横浜市緑区

バラ黒星病
分生子 ‘聖火’
2023年6月28日
横浜市緑区

症状

4月下旬くらいから、葉に褐色のしみ状斑点ができ、次第に大きくなって、紫黒色~黒褐色の不整形で大きな病斑となる。病葉は黄化して、激しく落葉する。発病が継続すると樹勢が低下し、枯死につながることもある。春から秋に発生する。バラの重要病害のひとつ。

病原菌と発生条件

・ Helotiales目の子嚢菌類。
・バラ類に発生する。種や品種により抵抗性に大きな差がある。ノイバラ系は抵抗性大。
・病原菌:Diplocarpon rosae
・分生子層。分生子は無色、2胞、へちま形~わらじ形、12.5-25×3.8-7.5μm。
・日本では有性世代は確認されていない。
・雨によって病原菌が伝播するため、雨の当たらない場所ではほとんど発生しない。

防除法

・病葉の除去
・マルチング
・潅水時は株元に与えることで、水の跳ね返りを低減。
・農薬散布:多発時は1週間ごとが目安。サプロール、サルバトーレME、ダコニール、トップジンM、ベンレート、マネージなど。

備考

参考文献:
花木・鑑賞緑化樹木の病害虫診断図鑑,法政大学植物医科学センター,大誠社,2020 ほか

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