イチイ 一位

Taxus cuspidata

赤い実が美しい寒さに強い極陰樹 indexへもどる
  
全景

2005年4月
東京都調布市
神代植物公園

雄花
2007年3月31日
山梨県北杜市武川町

2005年6月
東京都世田谷区
樹皮

2007年8月
長野県軽井沢町

2007年3月
山梨県北杜市武川町
分 類 高木 区 分 常緑針葉樹
科属 イチイ科イチイ属
別名と外国名 別名:オンコ(北海道)、アララギ
自生地(原産地) 北海道、本州、四国、九州、中国東北部/亜高山帯や寒冷地に自生
樹 高 10~15m
開花期と結実期 花:3月中旬~4月中旬/実:10月中旬~11月中旬
特 性 極陰樹/耐寒性強い/夏に暑すぎる場所には向かない/乾燥地に耐える/ 日陰の肥沃な土地を好むが比較的土質を選ばない/成長は極めて遅い/強い剪定を好まない/ 萌芽力あり/やや浅根性/太根性/移植困難/耐火性あり/病虫害に強い/雌雄異株(まれに同株)
植栽域 北海道、本州以北
美 性 和風庭園や寺院の境内によく植栽される。単幹のものもあるが、2~3本立のものが多い。樹形は枝が斜上し、ほうき状になる。樹皮はなめらかで褐色を帯びる。葉はやや厚く薄緑色。全体に上品で明るい印象。
用 途 庭園樹、公園樹、生垣
管 理 ・樹形を美しく保つには、徒長枝やトビ枝は早目に切るようにする。

・病害:紫紋羽病、根頭がんしゅ病など
類似種と品種 品種:キャラボク('Nana')、オウゴンキャラボク('Variegata')など/近似種:セイヨウイチイ(ヨーロッパイチイ)
文 化 ・和名由来は、飛騨の位山のイチイの木から高官の使う笏を作ったことから、朝廷から賜った名であるとする説が有力。
・材は堅く細工し易いので家具や建築材の装飾部分に使われる。
・岐阜県の県木
メ モ ・根が粗く太く、細根が少ないため移植を嫌うが、信州や東北、北海道では山採りの大木を容易に活着させている。
・実生、挿木(3~4月)で繁殖。実生は未熟のものを秋に取り蒔きする。
・赤い多汁質の仮種皮は甘く食べられるが、種子と葉には有毒のタキシンが含まれる。
・新梢は年に20cm程伸長する。
事例写真 自然樹形(東京都八王子市多摩森林科学園2004.4.17)
列植(山梨県北杜市武川町2007.3.31)

・巨樹名木:黄金水松(北海道芦別市)
備 考  
参考文献
「コニファーズブック」,柴田忠裕,グリーン情報,1999
「コニファー 楽しみ方と育て方」,柴田忠裕,淡交社,2023.3
「コニファー きれいに育てる全テクニック」,尾上信行,小学館,2006.9
「コニファーガーデン―園主が教える選び方・育て方」,高橋護,農山漁村文化協会, 2007.7 など
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