イヌツゲ 犬黄楊

Ilex crenata

湿地から岩場まで柔軟な適応力 indexへもどる
  
全景

2005年7月東京都調布市
神代植物公園

2005年5月20日
東京都世田谷区

2005年7月東京都調布市
神代植物公園
樹皮

2005年10月6日
福島県会津若松市

2005年4月
東京都調布市
分 類 低木 区 分 常緑広葉樹
科属 モチノキ科モチノキ属
別名と外国名 別名:ヤマツゲ、ニセツゲ/英名:Japanese holly、 box leaved holly/中国名:柞木
自生地(原産地) 本州(岩手県以南の太平洋側と関西以西)、四国、九州、朝鮮半島南部/山地の岩場、草地、林縁など
樹 高 2~6m
開花期と結実期 花:6~7月/実:10~11月
特 性 陰樹、陽地に耐える/湿地に強い/痩地でもよい/成長極めて遅い/萌芽力は強い/根は細根性/移植容易/病虫害に強い/煙害に強い/潮風に強い/耐風性あり/雌雄異株
植栽域 九州~北海道
美 性 刈込に耐え、細かい葉が密生するので生垣やトピアリーに使われる。細かく濃い深緑色の葉はイヌツゲならではの落ち着いた景観をつくる。玉作り、刈込物は和風庭園でもよく使われる。自然樹形は卵形で、幹が斜めのものや曲がったものも多い。苔玉盆栽にも多用されている。
用 途 庭木、生垣トピアリー、盆栽
管 理

・生垣では年2回程度の刈込が一般的。枝透かしを数年おきに行うと病虫害が出にくい。

・病害:イヌツゲ枝枯病、すす斑病など
・虫害:カイガラムシ、ツゲノメイガ、ハマキムシ、アオバハゴロモ、ミカンハダニなど

類似種と品種

変種、品種:マメツゲ、マルバイヌツゲ、キッコウツゲ、キンメツゲ'ゴールデンジェム'‘スカイペンシル''ヒレリー'
類似種:ツゲ(ツゲ科で葉は対生する)

文 化

・和名の由来は材として役にたたないツゲの意。
・樹皮から鳥もちが採れる。
・材は高く均質。高価なツゲの代用品として印材、版木などに用いられる。

メ モ ・鳥(ヒヨドリ、ツグミなど)の食餌木。
・繁殖は実生、挿木。
事例写真 刈込(東京都港区芝浦シーバンス2004.9)
トピアリー(神奈川県横浜市よこはま動物園ズーラシア2006.6)
街路樹(静岡県三島市2006.7)
仕立物(神奈川県川崎市川崎緑化センター2006.10)
備 考 ・モチノキ科で果実が黒熟するのはイヌツゲの仲間のみ。
参考文献
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