<植木の病害虫>

てんぐ巣病(サクラ天狗巣病)

Taphrina wiesneri
サクラてんぐ巣病の罹病枝
2007年4月1日山梨県身延町

症状

枝の一部がコブ状にふくらみ、この部分からの分枝が異常に多くなり、ほうき状に伸長する。 放置すると病巣は次第に大きくなり、枯死・折損し、材質腐朽を併発する。 開花期に病巣部は花をつけず小型の葉をつけるため、美観を損ね、ひどい場合は樹勢が著しく衰弱する。

病原菌と発生条件

病原菌とされるのは、子のう菌類のタフリナ菌。サクラの中でもソメイヨシノ、コヒガンザクラに大きな被害をもたらす。 空中湿度の高い環境で発症しやすい。

防除法

・葉の展葉前に病巣を切除し、焼却処分を行なう。切除部にはチオファネートメチル剤などの癒合促進剤を塗布する。 これを何年か繰り返すことが一般的。

備考

 
展葉する罹病枝
2007年4月山梨県身延町
開花時に緑の葉をつけているので目立つ。
冬期も目立つ罹病枝
2004年12月東京都八王子市高尾山
ほうき状に伸びた枝はゴソっとして、落葉期でも目立つ。
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