カシ類紫かび病

葉裏の病徴
2009年9月22日 鳥取県
病徴 アラカシ

葉の表面の病徴
2011年6月19日 神奈川県相模原市
病徴 アラカシの葉表面


アラカシ紫かび病
2024年7月30日 東京都町田市
病徴 アラカシ葉裏

アラカシ紫かび病
2024年7月30日 東京都町田市
アラカシ菌叢に密生する閉子のう殻

シラカシ紫かび病
2025年6月1日 横浜市緑区
シラカシ葉裏の初期の白色菌叢

シラカシ紫かび病
2025年6月1日 横浜市緑区
シラカシ葉裏の初期の白色菌叢 拡大

学名

Cystotheca wrightii Berkeley & Curtis

症状

・病原菌はうどんこ病菌の一種。
・シラカシ、アラカシ、ウバメガシ、アカガシ、ウラジロガシなどカシ類に発生する。
・新葉の表面に黄色(中央部は茶色~褐色)の病斑ができ、裏面に黒褐色のビロード状の菌叢ができる。表面は黄色く退色する。多発時は樹勢が悪化することもあるが、枯死するほどではない。見た目的な問題がある。

病原菌 形態

・菌叢の中に閉子嚢殻と毛状細胞(剛毛体)が密に生じる。閉子嚢殻は球形で暗褐色、径60-80μm。
・子嚢は中に1個生じ、無色。子嚢胞子を6-8個生じる。子嚢胞子は無色単胞、楕円形、16-25×10-12.5μm。
・分生子柄は柱状、下方に隔壁があり、径7-12μm、高さは100-120μm。先端に数個の分生子を鎖生する。分生子は中央が膨らんだ樽型、無色、薄壁、平滑、大きな液胞があり、フィブロシン体を含む。31-48×21.5-24.5μm。

アラカシ紫かび病
2024年8月6日 東京都町田市
閉子のう殻と飛び出た子のう

シラカシ紫かび病
2025年6月1日 横浜市緑区
シラカシ葉裏 分生子と分生子柄


対処

・発生率が高い病気。被害が発生すると、年々蔓延していくため、初期の対策が重要である。
・風通しをよくする。
・罹病葉の除去。
・冬季の石灰硫黄合剤、発病期のトップジンM水和剤、トリフミン水和剤などの殺菌剤を散布する。

備考

・葉脈上にはほとんど生じない。

参考文献

・花木・鑑賞緑化樹木の病害虫診断図鑑,法政大学植物医科学センター,大誠社,2020
・日本植物病害大事典,岸國平編,全国農村教育協会,1998
・植物病原菌類図説,小林享夫・勝本謙編,全国農村教育協会,1992 ほか

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