ナンテン 南天

Nandina domestica Thunb.

厄を払い、不浄を清めるマジナイの低木 indexへもどる
全景

2005年7月 東京都調布市

2005年7月
東京都調布市

2005年4月
東京都調布市
樹皮

2004年11月 奈良県依水園庭園

2010年7月 神奈川県厚木市
分 類
低木
区 分 常緑広葉樹
科属 メギ科ナンテン属
別名と外国名 別名:ナツテン、ナルテン/英名:nandin、sacred bamboo/中国名:南天竹、南天燭
自生地(原産地) 茨城以西、四国、九州、中国、インド
樹 高 2~4m
開花期と結実期 花:6月/実:10~11月
特 性 日照は陰樹から中庸樹/生長は遅い/耐潮性は強い
植栽域 北海道~九州
美 性 和風庭園によく利用される。樹形は根本から多くの幹が叢生する。葉は3回奇数羽状複葉で、縁は全縁、表面に光沢がある特徴的な形状をもつ。梅雨期に円錐状の花穂を出し目立つ。秋には径5mmほどの球形の赤い実を多数つける。
用 途 公園樹、庭園樹、生花
管 理

・放任すると幹が伸びてしまうので、1.5mくらいの樹高に抑えるのがバランス的にも良い。
・実をつけた枝には翌年花をつけなくなるので、年越し前に切り詰める。

・病害:紅斑病、たんそ病など
・虫害:カイガラムシなど

類似種と品種 園芸品種:シロナンテン、キンシナンテン、フジナンテンなど。類似種:オタフクナンテン
文 化

・果実は有毒だが、漢方薬として「南天実」と呼ばれ、咳止め、喘息、百日咳に用いる。
・名の音が「難転」に通じ、昔から災難よけの縁起木とされ、戦国時代では武将が鎧の裏にナンテンの葉を忍ばせたという。
・仙人の食べ物とされ、子供の誕生には赤飯と共にナンテンの葉を添え、またお食い初めではナンテンの箸を用いる風習がある。
・日本一の南天床柱(東京都江戸川区柴又帝釈天)
・明治時代の「南燭品彙」(1884)には120の品種が記載されている。

メ モ

・国内の山野に自生する株はほとんどが逸脱したものと見られ、真の自生か疑問視されている。
・山口県川上村の「川上のユズおよびナンテン自生地」は国の天然記念物指定。

事例写真 生垣(愛知県長久出町愛地球博会場。2005/7)
密植(紅葉)(東京都港区東京ミッドタウン。2007/12)  
備 考  
参考文献
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