ベニカナメモチ 紅要黐

Photinia glabra

皮質の紅い新葉は上品な印象の生垣 indexへもどる
全景
2005年10月
神奈川県横浜市
2005年5月11日
東京都世田谷区
2006年7月
神奈川県川崎市
樹皮
2010年12月19日
神奈川県平塚市
2011年1月23日
神奈川県平塚市
分 類
高木
区 分 常緑広葉樹
科属 バラ科カナメモチ属
別名と外国名 標準和名:カナメモチ
別名:ベニカナメ、ソバノキ、アカメモチ、アカメノキ、カナメノキ、カナガシ
自生地(原産地) 本州(東海地方以西)、四国、九州、中国南部、東南アジア/山地の斜面に多く乾燥した尾根筋や沿岸地にも自生
樹 高 4~10m
開花期と結実期 花:5~6月/実:12月に紅熟
特 性 中庸樹~陽樹/適潤地が良い、湿気の多い場所は適さない/比較的土質を選ばない/成長はやや遅い/萌芽力は強い/移植はやや困難/潮風に強い
植栽域 本州中南部、四国、九州
美 性 新芽が赤く染まることが特徴。刈込に強く、小枝を密生させるので生垣によく用いる。新芽は光沢の少ない紅色で、枝葉の繁り具合が適度に粗く、上品な感じの生垣になる。その他、円柱形などの刈込や、庭の外周に列植するなど利用範囲は広い。
用 途 公園樹、庭園樹、街路植栽、生垣、防風林
管 理 ・太平洋側の暖地では、年4回(3中下旬、6上旬、8中下旬、10下旬~11月)刈込むと、年中赤い芽が楽しめる。年2回ほど刈込むのが一般的。

・病害:褐斑病、ごま色斑点病など。
・虫害:カイガラムシ類、アブラムシ類、ルリカミキリなど
類似種と品種 近似種:オオカナメモチレッドロビン
文 化 ・材は堅く、日本産の木材のなかでは最も比重の大きい木の一つ。扇の骨や車輪、鎌の柄などに用いる。
・和名由来は新芽が赤く、アカメ(赤芽)モチ(モチノキ)と呼ばれて転訛したとか、扇の要に使われたことからとする説がある。
メ モ ・カナメモチの特に新芽の赤いものをベニカナメモチとして品種扱いする場合もあるが、分類学上は同じ。
・レッドロビンより葉は小さく、スマートな形、光沢も控え目で皮質。新芽の赤色も控え目。
・ごま色斑点病の蔓延により、本種の利用は減少し、代わりにレッドロビンが増えている。
事例写真 赤い新芽の生垣(東京都世田谷区2006.4.15)
茅葺農家の庭先の生垣(神奈川県横浜市都筑民家園2006.5.6)
備 考 ・繁殖は挿木、実生。
参考文献
「NHK趣味の園芸」2001年9月号
「原色 庭木花木の病害虫」農文協
「樹木・ガイドブック」加島書店
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