ソメイヨシノ 染井吉野 |
Cerasus×yedoensis (Matsum.) A.V.Vassil.‘Somei-yoshino’ |
桜の革命樹 | indexへもどる |
全景 | 花 | 葉 |
2007年3月30日 神奈川県川崎市 |
2024年4月6日 埼玉県川口市 |
2005年7月 東京都調布市 |
実 | 樹皮 | |
2023年5月1日 新潟県新潟市 |
2006年11月 東京都調布市 |
分 類 | 高木 |
区 分 | 落葉広葉樹 |
科属 | バラ科サクラ属 | ||
別名と外国名 | 別名:ヨシノザクラ | ||
自生地(原産地) | 園芸種 | ||
樹 高 | 10〜15m | ||
開花期と結実期 | 花:3〜4月/実:5〜6月 | ||
特 性 | 日照は陽樹/生育が早い/耐潮性は弱い/大気汚染に対しても弱い移植はやや容易 | ||
植栽域 | 北海道〜九州 | ||
美 性 | 最も知られているサクラの代表種で各地で名所が作られている。葉が出る前に花が開き、枝もたわわに花をつけ、群植すると一斉に開花するため、豪華で華やかな印象を与える。樹形は横張りにゆったりとした形になる。秋の紅葉も美しい。 | ||
用 途 | 庭木、公園樹、街路樹 | ||
管 理 | ・剪定痕が腐朽菌の侵入門戸となりやすいので、適切な部位での剪定と共に、殺菌癒合材を塗るなどして切り口を保護する処置が大切になる。 ・病害:てんぐ巣病、材質腐朽病(コフキタケ、ベッコウタケ、ナラタケなど)、胴枯病、フォモプシス枝枯れ病などの枝枯れ病、穿孔褐斑病など ・虫害:コスカシバ、カイガラムシ類、アメリカシロヒトリ、オビカレハ、モンクロシャチホコなどの虫害など ・病虫害が多い。 |
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類似種と品種 | エドヒガン系のコマツオトメとオオシマザクラの雑種ともいわれる。 ※千葉大と静岡大などの研究チームの遺伝子解析により、片親がコマツオトメであることが判明した。論文(2007年)は日本育種学会のHPで閲覧できる。その後、コマツオトメは親ではなく、子供という見解も示されている。その他のサトザクラ園芸種はこちら。 サクラ図鑑50音総索引はこちら。 |
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文 化 | ・古来より農事の指標木として扱われ、現在でも桜の開花予想の基準となっている。 ・江戸時代末期に奈良の桜の名所である吉野にちなんで「吉野桜」として江戸染井村(現在の東京都豊島区)の植木屋が売り出した品種という説が有力。1900年に藤野寄命により染井吉野と名づけられた。それまで一重咲きの桜は、山桜などの野生味のある桜であったが、華やかなソメイヨシノは一大ブームを巻き起こし、昭和の初めには日本中に広がった。 ・その一例に、東京都北区の飛鳥山では、山桜からソメイヨシノへの植え替えが行なわれた。 ・和名は、藤野奇命(東京帝室博物館。現東京国立博物館)により、1900年に園芸雑誌に発表され、学名は松村任三(東京帝国大学)により、1901年につけられた。 |
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識別ポイント | ・萼筒は長さ8mmほどで、やや壺形。萼片は細長で長さ5mmほど、先端がやや鈍く尖る。鋸歯はある。萼筒、小花柄ともに短毛が密生。 |
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メ モ | ・比較的短命で60年生位で老衰すると言われている(60年寿命説)。弘前公園では
リンゴ栽培から得たノウハウを活かした、剪定や肥培管理により100年以上も健全に開花させている例など、100年を超えるものも各地で見られる。 ・生育が早い。苗木植栽でも、5年ほどで目通り15cm以上になり、鑑賞に十分な大きさとなり、花を楽しめるようになる。 |
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事例写真 | ・日本最古のソメイヨシノ(青森県弘前市) |
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備 考 | ・接木苗(台木は‘アオハダザクラ(挿木可能)’‘オオシマザクラ’が多い)。 ・自家不和合性により、異なる種類のサクラが周辺にないと、結実しにくい。 |
参考文献 「日本の桜」川崎哲也,山と渓谷社,1993 「新日本の桜」大場、川崎、田中,山と渓谷社,2007 「サクラ100選」ニュー・サイエンス社 「サクラハンドブック」大原隆明,文一総合出版,2009 「日本の桜」勝木俊雄,学習研究者,2002 「桜」勝木俊雄,岩波書店,2015 「サクラ保存林ガイド―DNA・形質・履歴による系統保存―」吉丸博志・勝木俊雄・岩本宏二郎,森林総合研究所多摩森林科学園,2014 「さくら百科」永田洋,丸善,2010 「桜の樹木学」近田文弘,技術評論社,2016 「チェリー・イングラム」阿部菜穂子,岩波書店,2016 ほか |
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